小山市郊外に建つ木造平屋建、延べ面積32坪の小住宅である。陶芸・花木栽培・登山を趣味にしている女性の住宅であるが、施主のライフスタイルを設計者が理解し、希望を実現したシンプルでさわやかな建物である。 全体的には住宅の主要機能をL字型に配置して”曲がり角のある家”を構成し、L字の隅角部に、オープンスペースによって浮かせる形のLDKを設けている。このオープンスペースの一部は玄関ホール及び多目的スペースとして、また他の一部は半外部空間として、床のウッドデッキはLDKを結びつける役割を果たしている。 この住宅はローコストながら、デザインの介在する意味を示してくれた作品といえよう。
(県、マロニエ建築賞 審査員の評より)
◆マロニエ建築奨励賞とは
栃木県内の建築界に携わる人たちが、地域の土地景観をリードする建築物、歴史と文化の香りの高い建築物、そして人にやさしい建築物を育て、より良い”とちぎ”のまちづくりの一躍を担っていくことを念願して、知事により提案され、平成元年から設けられている 県主催の表彰制度である。
(尚 弊社は、制定初年度にも受賞致しました)